◇第10位◇ 未来は今
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☆監督/ジョエル・コーエン
☆cast/ティム・ロビンス ポール・ニューマン
ジェニファー・ジェイソン・リーほか
☆notes/1994年 アメリカ |
この映画は一般的には評価低かったりするんですが、ワタクシ的にはコーエン兄弟の
中では好きなほうだし、面白かったのでレンタル期間中に2回観た映画。
いろんな映画を観ましたが、「映画に何を求めるか」によって好きな映画が
分かれると思うんです。ワタクシの場合は映画にファンタジーと幸せを
求めたいタイプなので、たとえば「戦場のピアニスト」とかよりもこっちの
「未来は今」のほうが好き。観終わったあと、そうとういい気分になります。
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◇第9位◇ チップス先生さようなら
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☆監督/ハーバート・ロス
☆cast/ピーター・オトゥール ペトラ・クラーク、ほか
☆notes/1969年 アメリカ
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イギリスの寄宿学校に勤務するカタブツの「チップス先生」の恋物語。
石頭でおカタイ一辺倒みたいな人物があっという間に恋に落ちて、ストレート
に相手を想うんですが、恋をするならこういう具合にしたいもんだなあ、と
高校生のときに始めて観たときから思ったものでした。今でもそう思う。
ワタクシにとって「恋はこうありたい」という映画。映画自体は「恋」
だけじゃなくて、しみじみとゆっくり泣ける味わい深い作品です。
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◇第8位◇ オール・アバウト・マイ・マザー
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☆監督/ペドロ・アルモドバル
☆cast/セシリア・ロス マリサ・パレデス ペネロペ・クルスほか
☆notes/1998年 スペイン
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これはまた、味わいの深い作品ですね~。登場人物がそれぞれ、かなり
タイヘンな問題を抱えているんですが、それを淡々と受け入れながら、苦しみ
ながらも何とか前を向いて生きていこう、という人生賛歌。主人公が
必要以上に悲劇ぶるわけでもなく、かと言って必要以上に強いわけでもなく、
悲しいこともある人生をありのままに受け止めて生きていく姿に強い共感!
・・・と書いていると、また観たくなってきました。
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◇第7位◇ 浮き雲
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☆監督/アキ・カウリスマキ
☆cast/カティ・オウティネン サカリ・クオスマネン ほか
☆notes:1997年 フィンランド
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2002年のカンヌでグランプリとってふてくされたアキ・カウリスマキ監督(笑)
彼のハートウォーミングな路線の、名作です。カティ・オウティネンのぎこちない
表情、極端に感情表現を抑えた演出、動きの少ない画面を通して、なぜあんなに
暖かいものを感じ取れるのか本当に不思議です。この監督は色彩感覚を非常に
大切にしている人で、この映画もものすごく画面がきれいですよ。
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◇第6位◇ 8人の女たち
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☆監督/フランソワ・オゾン
☆cast/ダニエル・ダリュー カトリーヌ・ドヌーヴ イザベル・ユペール
エマニュエル・べアール ファニー・アルダン ヴィルジニー・ルドワイヤン
リュディヴィーヌ・サニエ フィルミーヌ・リシャール
☆notes:2002年 フランス
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こんなおしゃれな映画見たことない! フランスを代表する女優8人の競演で、
ロケ一切ナシの密室劇なだけに映画の構成と演技がかなり厳しく問われるんですが、
いや~、それが実に素晴らしい!ちょっとサスペンス風味の味付けですが、それは
あくまでもただのテイストの問題で、実際は画面の中の女優さんたちの演技合戦を
堪能するエンターテインメント。これぞまさにエスプリ、気の利いた遊び心満点の
映画でした。賛否両論あるようですが、ワタクシ的には絶賛。
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◇第5位◇ 過去のない男
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☆監督/アキ・カウリスマキ
☆cast/マルック・ペルトラ カティ・オウティネンほか
☆notes/2002年 フィンランド
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これが、2002年のカンヌのグランプリです。まったく素晴らしい!ブラボー!
この人の映画に出てくる主人公は、まったく信じられないほど逆境にあるんです
が、しかし実に淡々と、飄々と、人生に向っていくんですね~。どんなことが
起ころうがすべて受け入れて、淡々と生きていく。そして淡々と人を愛するん
ですが、なぜこんなに胸を打たれるんだろう? 要は、こういう世界が好き
なんですね、ワタクシが(笑)
この映画も画面がとてもきれいで、カメラワークが実に秀逸。脚本も、ぎこちない
登場人物も、音楽も、すべて素晴らしい!
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◇第4位◇ めぐりあう時間たち
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☆監督/スティーブン・ダルドリー
☆cast/ニコール・キッドマン ジュリアン・ムーア
メリル・ストリープ エド・ハリス
☆notes/2002年 アメリカ
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書いていて「いや、これが1位なんじゃないのか?」と思うほど好きな作品なんです
が、「見た回数」の問題で4位。しかしこれは本当に素晴らしい映画です。
「こんなはずではなかった人生」を抱えて、泣き出しそうになりながら(時には
どうしようもなく泣き出しながら)、なんとか必死に生きていく人たちを描いて、
ぐっと心を打たれます。「ほら!ここで泣け!」という演出は一切ないんですが、
しかし、観る人のおかれた立場とか心の状態によって、泣き所満載。
ニコール・キッドマンとジュリアン・ムーアが本当に素晴らしい。
構成も実に巧みで、過去と現在の時間が「めぐりあう」展開も、実に感動的。
映画を観て「深い感銘を受けた」「深く感動した」という点では、ワタクシ的
にはたぶんこれが一番だと思います。
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